いまから、ここから、ひのまる社長の独り言(その205:「おかげさま」という謙虚な心)

山下新会長

永瀬~逃げろ!!!!!!

もう20年くらい前のことなので時効です。

全日本の合宿先で当時のコーチ陣に呼んでいただき、お酒を酌み交わしヘロヘロになった広報担当だった私は、あることで口論となり、目の前のヘッドコーチに食ってかかって、挙句の果てにはちゃぶ台をひっくり返してしまいました。

その時、

「きさま!!」と言って目の前に仁王立ちになったヘッドコーチを今は亡き斉藤コーチが抑えて叫んだ言葉が冒頭の一言・・。

それでも俺は悪くないと泣きながら食ってかかる私を他のコーチがその場から引き釣り出し、何とかその場はおさまった(と思います)ものの、あの時のヘッドコーチはまさに格闘家、勝負師そのもので、今思い出しても鳥肌が立つものでした・・。

私にとって、とんでもないことを仕出かしたこの思い出には忘れられない続きがあります・・。

翌朝、謝罪に行った私。もちろん、2,3発くらい殴られても仕方がないと覚悟していった際に、ヘッドコーチはいつもの優しい眼差しの奥に背筋が凍るほどの鋭い眼光で、

永瀬。人にはいろんな考えがあっていい。でもさ、俺たちの目標は一つだ。誰がどう言ったとか、どう思っているとかをいちいち気にするな。同じ目標。金メダルを目指して一つになっている限り、そんなことはつまらないことなんだよ」

と諭すように語り掛け、握手を求めてくださいました。

そして、このヘッドコーチはことあるごとにヤンチャな私を気にかけ、会うと必ず握手をしてくださいます。たとえ50歳を過ぎようとも・・。

その力強い握手にこれまでどんなに助けられたかは数えられません。

先日、満を持してその方が全柔連会長に就任しました。

就任の記事には

「自分の人生をかけた戦いである。それぐらいの覚悟をもって取り組む。礼節を重んじ、品格のある柔道界を全身全霊で目指します」

「子どもたちが柔道着を肩に持って柔道場に行くことを憧れるような競技にしたい。さらに、選手、指導者らの立ち振る舞いを見て『柔道=人間教育』と言われるような柔道界をつくるのが夢です。現実はそう簡単ではないが、それに向かって尽力したい」

とありました。当時の金メダルから新たな目標が見出せました。

ひのまるキッズの理念とがっちり重なっていることは言うまでもありません。

全日本学生

本日は、全日本学生優勝大会が日本武道館で開催。我が母校は昨年の優勝校である筑波大学に惜敗しました。

試合後、叱咤激励をする監督、コーチの話を涙と浮かべ聞き入る後輩たちの顔を見て私自身、いつもとは違う感情が湧きました。

「お前たちのお蔭で感動をもらった、お前たちと一緒に夢を見ることができた。ありがとう! お前たちのお蔭で俺も明日からまだまだ頑張るよ!」

確かにひのまるキッズを進めるのに、公私ともに本当にすべてのことを犠牲にしました。でも、今のひのまるキッズがあるのは、一緒になって昼夜ともにしてくれたスタッフ、理念に賛同してくださったスポンサー、そして、どんな時でも支えてくれた仲間たちのお蔭だということを今一度思い出させてくれたこの数日間の出来事です。

一言でいうと!!

「おかげさま」と言う謙虚な心を引き出してくれた瞬間です。

山下泰裕先生の全柔連新会長ご就任、心からお祝い申し上げます。

いまから、ここから、青二才からの脱皮を目指します(笑)

永瀬義規

ひのまるキッズ六訓

 

いまから、ここから、ひのまる社長の独り言(その205:「おかげさま」という謙虚な心)” への1件のコメント

  1. 涙が出る様な、鳥肌が立つ想いのメッセージです。
    本当に男同士の生の言葉ですね。
    山下新会長は挨拶で
    「メダルの数より色だ」と仰ったそうです。
    まさにリーダーシップの言葉ですね。
    組織に於いてその組織の方向性を誰にも分かるように
    示しております。
    ただ、メダルの色にこだわる時は、数にこだわらなければ
    質は得られません。
    それを知っての上のお言葉だと思います。
    永瀬社長の若い日の姿に感動しました。
    あのビック山下にちゃぶ台返しをしたのは後にも先にも
    居ないでしょう。

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